11月24日に開催されました脳機能とリハビリテーション研究会2013年研修会のご報告をさせて頂きます。参加者は48名、職種はPT、OT、ST、学部生と幅広く、経験年数も新人から中堅、ベテランまで様々な年代となりました。関東圏内からの参加が多い中、東海や甲信越地方の遠方からも参加されていました。
研修会は午前中にMRI脳画像読影法の講義が行われました。
講義の前半は、総論としてMRI画像の原理、MRI画像の種類(T1、T2、FLAIR、DWIを中心に)とその特徴および診かたについて、大変分かりやすい内容となっていました。講義後半の各論では、MRIはCTに比べ脳幹部がより鮮明に描出されるという特徴があることから、脳幹部の読影を中心に講義が行われました。
午後の脳画像読影のグループワークでは、参加者を8グループ、2会場に分けて行われました。グループ毎に全て異なる脳卒中の症例1例の脳画像データを配布し、病巣の同定、臨床徴候の予測とその根拠について、指導者(ファシリテイター)と共にディスカッションしました。その後、実際の臨床所見との照らし合わせが行われ、発表のためのプレゼンファイル作成を行いました。最後にまたメイン会場に集まり、各グループから損傷領域の解釈や出現しうる臨床徴候について発表されました。フロアからの質疑応答では、病巣の同定の解釈の違いや他に予測される臨床徴候の可能性など意見が出され、忌憚のない活発なディスカッションが行われました。
今回の研修会の目的の一つは、「MRI画像の読影に慣れる」ことでした。参加者は、自分のグループの症例を2時間かけて読影しました。さらに他グループの症例の発表を聞くことで、少しずつ脳画像に慣れてきた印象を持ちました。小笹講師からは、「職場に戻ってからも引き続き脳画像の読影を継続することが重要」との話がありました。その際のポイントとして、「一人でただ画像を見るだけでなく、職場の同僚や後輩、実習生など複数人で見ながら、他人に教え、伝えていくことが習得の早道になる」とのことでした。
脳画像読影の重要性を再認識し、今後も継続して脳画像読影を行う気にさせてくれる研修会でした。
参加者からも以下のように多くの反響がありました。
「想像以上に脳画像から得られる情報があることを知って驚いた」
「脳画像を見ることがだいぶ理解できるようになり楽しくなった」
「画像を臨床で活用していきたいし、していかなければいけないと思った」
「職場の同僚や部下にも伝えていきたいと思った」
「普段も画像を見ているが、更に細かいポイントなどを知ることができて良かった」などなど
午前の講義風景 小笹講師による講義総論
午前の講義風景 迫講師による講義各論
グループワーク風景 「病巣はどこだ? 予測される臨床所見は?」
グループワーク風景 プレゼンファイルを作成をしています
グループ発表風景 画像から病巣と予測される症状を報告しています
発表後の質疑応答風景 みなさん真剣です
研修会スタッフ&講師陣で記念撮影 みなさんお疲れ様でした!