第8回脳機能とリハビリテーション研究会定例勉強会の内容が決まりましたのでお知らせします。
今回は、一般演題(症例検討)の申し込みが多数のため、プチ神経科学講座を延期し、一般演題に時間をかけて発表および論議を行う予定です。
参加条件はございません。どなたでも参加してよろしいです。ご興味のある方はお申し込み下さい。
期日 2014年2月16日 13時〜16時30分
会場 タワーホール船堀 3F 応接会議室
アクセスMAP
参加費 会員 無料 非会員 500円 学部生 無料
定員 30名
内容 一般演題(症例検討)4題 (1題:発表20分 質疑20分)
1 「脳梗塞(右中大脳動脈領域)によりビンスワンガー型白質脳症を呈した症例の考察」
原田直輝 氏、浅尾章彦 氏 (山梨リハビリテーション病院)
症例は80歳代の女性。右MCA領域の脳梗塞を発症し、急性期治療を受け発症55日後当院転院。発症時の画像所見は、右頭頂・側頭・後頭葉の広域に梗塞巣と、脳浮腫によるmidline shiftを認めた(当院入院時には消失)。その他、側脳室周囲に白質病変を認めた。
入院当初は、意識清明で会話も可能だが反応の遅延を認めた。神経心理学的所見:MMSE:18点、左USN、注意障害を認めた。神経学的所見:ADL中~重度介助(FIM:44点)、運動麻痺Br.stage上肢Ⅲ・手指Ⅳ・下肢Ⅳ、感覚:表在重度鈍麻、深部中等度鈍麻、pusher現象、眼球運動障害、視野障害(左同名半盲)を認めた。約3ヶ月後、左上下肢の随意性や左USN等は改善が認められたが、眼球運動障害、左同名半盲は残存した。更に経過とともに本態性把握反応や運動抵抗症などの前頭葉症状が認められ、ADLでも観察されるようになった。
本症例は,右MCA領域大梗塞により側脳室周囲の低灌流が急激に進み、ビンスワンガー型白質脳症症状を呈したと考えられた。また前頭葉症状の出現機序については、大脳皮質-基底核ループの機能低下によると考えられた。
本勉強会では脳画像やリハビリの経過を併せて提示する。
2 「偽性視床痛を呈する症例へのミラーセラピーについて(第2報)(仮題)」
市村大輔 氏(多摩川病院)
前回勉強会(第7回定例勉強会:平成25年11月3日発表 タイトル:偽性視床痛を呈する症例へのミラーセラピーについて)にて発表を行った症例の第2報を行う。前回勉強会にてディスカッションを行ったことをもとに、症例の再評価を行った結果を報告する。
3 「視床性運動失調が下肢に出現した症例」
杉山 聡 氏(国立病院機構下志津病院)
左視床梗塞を発症後、右下肢に見られた小脳性運動失調様の症候について、画像所見と臨床徴候から考察した。種々の検査結果(脳画像、神経学所見、神経心理学的所見、動作所見)より、視床の外側腹側核の損傷による視床性運動失調が右下肢のみに出現した症例と考えられた。
2 「2度の脳梗塞にて歩行失行を呈した症例 ~前頭葉内のネットワークの障害を疑った症例~」
郡司麻美 氏(JAとりで総合医療センター)
右脳梁膝部の脳梗塞発症後に著名な歩行障害を認めなかった症例について、左運動前野、角回の脳梗塞再発後、歩行失行を認めた。本症例における歩行失行の発症機序を考察し報告する。
参加申込方法・演題(症例検討)申込み先
定例勉強会事務局宛に以下の項目を明記の上、メールにてご送信下さい。折り返し、参加の採否について返信致します。メール送信後2日以上経っても返信がない場合は、再度、お問い合わせ下さい。
件名: 定例勉強会参加希望
本文: 1.脳リハ研会員or非会員
2.お名前
3.勤務先・所属
4.連絡先(返信可能な個人のメールアドレス)
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脳機能とハビリテーション研究会 定例勉強会事務局
担当:山本哲
benkyokai@noukinou.com (@を半角に直して下さい)
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