先週から今週にかけて、全国的に大雪が降った後の勉強会開催となりました。参加者の交通面が危ぶまれましたが、無事に大勢のご参加を頂き、下記の通り、第8回定例勉強会を開催することが出来ました。
遠方からの参加予定の方が欠席されたため、プログラムを一部変更させて頂きました。発表内容の概要は、前回案内のブログをご覧ください。
http://noukinou.exblog.jp/20232166/ (※一部実際の発表と異なった部分がございます)。
第8回脳機能とリハビリテーション研究会定例勉強会
期日:平成26年2月16日(日曜日) 13時〜16時30分
場所:タワーホール船堀 3階 応接会議室
参加者数:21名
症例報告
「2度の脳梗塞にて歩行失行を呈した症例 ~前頭葉内のネットワークの障害を疑った症例~」
郡司麻美 氏(JAとりで総合医療センター)
「偽性視床痛を呈する症例へのミラーセラピーについて(第2報)」
市村大輔 氏(多摩川病院)
「視床性運動失調が下肢に出現した症例」
杉山 聡 氏(国立病院機構下志津病院)
研究報告
「脳卒中後の運動麻痺とFractional anisotropy(FA)の関連について—拡散テンソル画像を用いて—」
岡本善敬 氏(茨城県立医療大学大学院)
今回の勉強会では指向を変えて、神経科学講座は行わず、症例報告の発表およびディスカッションに多くの時間を割く時間設定としました。各発表では、みな大変意義深いものとなっていました。また、参加者から活発な議論がなされました。
参加者の職種も、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士と、多岐にわたりました。また、当研究会の勉強会に毎回参加される方のみならず、初回の方も参加され、脳機能とリハビリテーションについて、皆様深く関心を持っていることを強く感じることができました。
参加者の中には、脳画像に対して見慣れずに苦手意識を持っている方もいらっしゃるようでした。脳画像を読影する際には、画像上の損傷部位が解剖学的にどの部位であると想定されるのか、またその部位はどのような機能を持っているのかなどの予備知識を持つことが肝要です。しかし、その知識を勉強をする"とっかかり"を作ることが難しいこともあるかと思います。
当研究会では、毎年、脳画像の見方についての研修会を行っております。また、今年の4月21日に開催される学術集会では、脳画像の見方のみならず、臨床研究の意義について講演が行われる予定となっています。ぜひこのような機会をご利用頂き、脳画像を見ることに親しみ、より深く症例を理解できるよう努めて頂けたら幸いです。
市村大輔 氏(多摩川病院)の報告の様子