近年、fNIRS計測はリハビリテーション分野にも応用が広がりつつありますが、正しいデータ解釈のためには脳機能活動がもたらすNIRS信号の形を知ることが必要です。ここではまず、計測原理の観点から"正しい脳機能信号”の形を理解していただき、次に、実際の計測データをお見せし、脳機能信号かどうか、またデータから分かる実験上の問題点などを読み解いていきます。
症例報告1
「重度体性感覚障害の責任病巣として内包後脚が考えられた被殻出血例」
江原真人 (AOI国際病院),高杉潤(千葉県立保健医療大学)
被殻出血後、重度の体性感覚障害のみ残存した症例について考察した。症例は65歳女性、左利き。診断名は右被殻出血。発症当日のCT所見は右被殻および内包後脚後部に高吸収域を認めた。神経学的所見は左上下肢に中等度左片麻痺と体性感覚(表在・深部感覚)の重度障害を認めた。神経心理学的所見は軽度の失語と全般性注意障害を認めた。発症後1か月では運動麻痺はほぼ改善したが、体性感覚障害は重度のまま残存していた。臨床所見および画像所見から、本例の体性感覚障害の責任病巣は、視床や体性感覚野ではなく、内包後脚の後方に位置する上視床放線(視床後外側腹側核と一次体性感覚野を結ぶ経路)が推察された。運動麻痺の回復が良好であったのはその前方に位置する皮質脊髄路の損傷は免れたためと考えられた。
症例報告2
「純粋失読を呈した症例に対する言語聴覚療法」
曽根夕貴子,内田武正(鶴巻温泉病院),高杉潤(千葉県立保健医療大学)
純粋失読は、自発話、復唱、言語理解などの音声言語は正常に保たれるが、読字過程のみに障害がみられる症候である。純粋失読は古典型と非古典型(角回直下型、後角下外側型)に分類され、リハビリテーションには運動覚促通法(なぞり読み)、フラッシュカード法、Multiple Oral Rereading法(MOR)が報告されている。今回、病巣および症候から非古典型(後角下外側型)の純粋失読と考えられた左後大脳動脈梗塞例に対し、フラッシュカード法とMOR法を併用した言語療法を実施し、症状の改善を認めた。本勉強会では症候の特徴とアプローチおよび経過を報告する。
症例報告3
「陳旧性右被殻出血と左頭頂葉皮質下出血により、右半側空間無視と視覚性運動失調を呈した症例」
大塚裕之,市村大輔(平成扇病院)
参加申込方法・演題(症例報告など)申込み先【参加受付終了】
方法1.
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脳機能とリハビリテーション研究会 定例勉強会事務局
担当:山本哲
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