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発表内容の概要は、前回案内のブログをご覧ください。
http://noukinou.exblog.jp/26135962/
大塚裕之氏(平成扇病院)からは、嚥下に関わる神経機構や嚥下障害と関連がある脳領域についての解説、脳画像から誤嚥性肺炎のリスクをどのように予測するかについて講義がありました。嚥下中枢などが存在する延髄外側の病変だけでなく、嚥下に関与するとされる島領域や大脳基底核、またそれらをつなぐ線維が存在する内包や脳室周囲に病変があることで、誤嚥性肺炎の発症リスクが上がるという内容でした。嚥下障害の評価にも脳画像が有用であるという大変興味深い内容の講義でした。
大塚氏の発表の様子
加藤將暉氏(虎の門病院分院リハビリテーション部)からは、ocular lateropulsion(:OL)を呈した症例の報告がありました。OLの責任病巣は下小脳脚とされ、臨床症状は眼球運動に制限を認めないものの、病巣側への共同偏倚を認め、対側方向への眼球運動は非常に努力性を伴うとのことでした。今回の症例報告では、その臨床経過についての詳細な報告があり、貴重な内容でした。フロアからは奥行き認知についてや、症状改善の機序などについて盛んな議論がありました。
加藤氏の発表の様子
濱萌夏氏(鶴巻温泉病院)からは、右中大脳動脈領域の脳梗塞で失語症を呈した症例について、その他の高次脳機能障害の内容を含めた報告がありました。症例は右下頭頂小葉、上側頭回、下前頭回に梗塞巣を認め、これらの損傷領域で生じる可能性が高い左半側空間無視は出現せず、本来左半球損傷で生じる失語症を呈していました。フロアからは、出現しているその他の高次脳機能障害について、特に脳機能のlateralityに関する活発なディスカッションが行われ、非常に勉強になる内容でした。
濱氏の発表の様子
添田遼氏(鶴巻温泉病院)からは、化学療法後に出現する「Chemobrain」に関する話題提供がありました。「Chemobrain」とは化学療法による副作用の一種で、中枢神経毒よる認知機能障害であり、その特徴としては遅発性(4-6ヶ月)で残存するなどの説明がありました。現状では「Chemobrain」の認知度は低く、その病態解明や評価・介入方法についても多くが未整備な状況です。今後更なる発展が期待される分野であると感じました。
添田氏の発表の様子
勉強会の報告は以上となります。
次回定例勉強会開催については,近日中にお知らせいたします。
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