第27回脳機能とリハビリテーション研究会定例勉強会の発表の概要をアップしました!
勉強会への参加条件はございません。医療従事者、研究者でしたら、どなたでも参加可能です。
みなさまぜひ周囲の方をお誘いの上,ご参加ください.参加申込みの詳細については下記をご参照ください。
期日 2018年12月9日(日) 13時00分〜16時30分 (開場:12時50分より)
会場 タワーホール船堀(東京都) 302会議室(3階)
アクセスMAP参加費 会員 無料 非会員 500円 学部生 無料
定員 32名
特別講演 13:00-13:40
「脳SPECT検査の理解と活用」 澤田晃一(千葉大学附属病院放射線部・診療放射線技師)
脳は、血流により運ばれたブドウ糖や酸素を使って活動しており、正常に機能するためには十分な血流が必要です。脳の血流低下がみられる部分は機能が低下している部分である。脳核医学検査(PET/SPECT)は脳の各部における血流状態や脳の働きをみるための検査であり、血流低下部位を把握することで脳の形態をみるエックス線CTやMRIではとらえられない早期の脳血流障害の検出、神経症状の責任病巣の検出、脳の機能評価などに有効である。今回、脳核医学検査の撮像方法、検査薬の特徴や画像の違いなどを学び、臨床症状と画像をみながら解説をしていきたい。
話題提供①
「病巣側への視覚刺激によりBody Lateropulsionが増悪した症例」 山田航平(成田赤十字病院)
右延髄背外側部の梗塞により、Body LateropulsionとOcular Lateropulsionを合併した一例を担当した。症例の観察から病巣側への視覚刺激でBody Lateropulsionが増悪することを確認した。例えば歩行中に何もない広い空間であればふらつきなく歩行が可能であるが、右側に壁があるとBody Lateropulsionが増悪して歩行に介助を要する状態であった。このような徴候を示す症例に対しどう対応するべきかご意見をいただきたい。
症例報告①
「ポリオ後遺症に脳梗塞を併発した右片麻痺例―下肢機能と重度の反張膝の経過-」 加藤將暉(虎の門病院分院)、高杉潤(千葉県立保健医療大学)
【はじめに】ポリオ後遺症後に脳卒中片麻痺を呈した症例の報告は非常に少ない。ポリオによる重度右下肢麻痺を既往にもつ脳梗塞右片麻痺例の、下肢機能、特に歩行時に顕著にみられた反張膝の経過について報告する。【症例】80歳代、男性、右利き。診断はアテローム血栓性脳梗塞。現病歴は、脳梗塞発症後、第31病日に回復期リハビリテーション病院へ転入院となり、131病日に自宅退院となった。既往歴は6歳でポリオに感染し、右下肢麻痺を呈していた。【臨床所見の経過】第31病日の所見は、右片麻痺(Brunnstrom stage右上肢・手指全てV)を呈し、体性感覚は四肢正常であった。MMTは左下肢4~5、右前脛骨筋は4、右下腿三頭筋は2、その他の右下肢は1であった。神経心理学的所見は感覚性失語と全般性注意障害を認めた。歩行は介助レベル(平行棒内)で右膝関節30°の過伸展を認め、20mで疲労を訴えた。第57病日からpick up walkerでの歩行練習を開始したが、右膝関節に32.6°の過伸展を認めた。 退院時点(131病日)で歩行(病棟内pick up walker使用)は自立しており、歩行時の右膝関節の過伸展は25.7°となった。右片麻痺はBunnstrom stageで上肢VI、手指VI、下肢Vとなった。MMTは右腸腰筋や大殿筋で2となった。【結論】既往にポリオによる重度下肢麻痺を呈した脳梗塞片麻痺例は、重度の反張膝を特徴とした歩行能力の低下がみられた。しかしPTの経過の中で身体機能の改善や歩行補助具の利用の結果、反張膝の軽減や安全な歩行動作の獲得が図られたと考えられた。
参加申込方法・演題(症例報告など)申込み先
方法1.
フォーム入力後、ご登録いただいたアドレスに、参加の可否につきまして返信致します。
方法2.
方法1.がうまくいかない場合、従前通り、定例勉強会事務局宛に以下の項目を明記の上、メールにてご送信下さい。折り返し、参加の採否について返信致します。メール送信後2日以上経っても返信がない場合は、再度、お問い合わせ下さい。
件名: 定例勉強会参加希望
本文: 1.脳リハ研会員or非会員
2.勤務先・所属
3.お名前
4.連絡先(返信可能な個人のメールアドレス)
5.ご職業
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脳機能とリハビリテーション研究会 定例勉強会事務局
担当:山本哲
benkyokai@noukinou.main.jp (@を半角に直して下さい)
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