第30回脳機能とリハビリテーション研究会定例勉強会の発表の概要をアップしました!
勉強会への参加条件はございません。医療従事者、研究者でしたら、どなたでも参加可能です。
みなさまぜひ周囲の方をお誘いの上,ご参加ください。参加申込みの詳細については下記をご参照ください。
期日 2019年10月20日(日) 13時00分〜16時30分 (開場:12時50分より)
会場 タワーホール船堀(東京都) 302会議室(3階)
アクセスMAP参加費 会員 無料 非会員 500円 学部生 無料
定員 30名
内容
「痛みの共感」とは、他者が痛みを体験している状況を観察した時に、観察者自身は痛みを体験していないにもかかわらず不快感が生じ他者の痛みが推定できる現象のことである。先行研究においては他者の痛みを観察した時と自身が痛みを体験した時で共通する脳部位 (anterior insula, anterior cingulate cortexなど) の活性化が報告されており、痛みの共感の神経基盤であると考えられている。本発表では痛みの共感の神経基盤に関する先行研究を紹介するとともに、発表者自身の研究を交えながら、統合失調症等の精神障害との関係性について紹介する。
症例報告①
「重度の体性感覚障害を呈した脳出血例-2症例における体性感覚及び歩行能力の経過-」 加藤將暉(虎の門病院分院)、高杉潤(東都大学)
運動麻痺は極めて軽度で、重度の体性感覚障害を呈した脳卒中例の報告は少なく、体性感覚障害の経過と歩行能力との関連は明らかでない。我々は右被殻出血により左上下肢に重度感覚障害を呈した症例と、右橋出血により同様の症状を呈した症例を報告する。2症例とも回復期リハビリテーション病棟入院時点で、左片麻痺は軽度で、左上下肢の表在感覚および深部感覚は重度鈍麻から脱失であった。歩行は平行棒支持にて軽介助レベルで、左下肢の膝折れや反張膝を認めた。理学療法では2症例ともステップ練習などで膝折れや反張膝の軽減を図った。発症後2ヶ月頃には2症例とも運動麻痺は改善しており、その2週間後には独歩が自立し、退院時(発症後3ヶ月頃)には走行も可能となった。しかし左上下肢の体性感覚は重度鈍麻に留まっていた。2症例の重度感覚障害が残存した理由として、右被殻出血例では内包後脚や放線冠の後部に存在する感覚経路が損傷したこと、右橋出血例では内側毛帯路が損傷したことが考えられた。しかし体性感覚の改善がわずかであったにも関わらず、運動パフォーマンスは大きく改善した。本発表ではその要因に関しても、症例の内省の変化などから述べる。
症例検討①
「右急性硬膜下血腫、脳挫傷により右片麻痺を呈した症例」 山田 航平(成田赤十字病院)
脳実質損傷に起因する運動麻痺の多くは病巣と対側に起きるものが大多数である。今回、頭部外傷による右急性硬膜下血腫、脳挫傷後に右片麻痺を呈した症例を経験した。CTにて右側に多くの血腫があることから、左片麻痺を生じている可能性があると考え評価を行ったが、実際は強い右片麻痺を呈していた。カルテ情報、CT・MRI画像から血腫の状態、脳の圧迫の程度、脳挫傷による影響をみて右片麻痺の原因を私なりに考えた。多数の画像所見をもとにフロアのご意見をいただきたい。
症例報告②
「頭頂葉性失調と連合運動により両手動作が困難であった症例」 荒木美穂(座間総合病院)、高杉潤(東都大学)
参加申込方法・演題(症例報告など)申込み先
方法1.
以下のURLをクリック(もしくはブラウザのアドレス欄に入力)し、フォームのご記入をお願いいたします。
フォーム入力後、ご登録いただいたアドレスに、参加の可否につきまして返信致します。
方法2.
方法1.がうまくいかない場合、従前通り、定例勉強会事務局宛に以下の項目を明記の上、メールにてご送信下さい。折り返し、参加の採否について返信致します。メール送信後2日以上経っても返信がない場合は、再度、お問い合わせ下さい。
件名: 定例勉強会参加希望
本文: 1.脳リハ研会員or非会員
2.勤務先・所属
3.お名前
4.連絡先(返信可能な個人のメールアドレス)
5.ご職業
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脳機能とリハビリテーション研究会 定例勉強会事務局
担当:山本哲
benkyokai@noukinou.main.jp (@を半角に直して下さい)
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